この記事をご覧になっているみなさんは、すでにScratchジュニアでいくつかのスクリプトを作ってると思います。少し振り返って見ると、大体いつも同じブロックや同じパターンで作ってることに気がつきませんか?そこでちょっと気になりましたので、今回はScratchジュニアで使用頻度の高いブロックはどれなのか?を調べてみました。
この記事は、これまでScratchジュニアで作ってきた作品「てぃっくたっくストーリー全16話」の中で使われているブロックを1つ1つ数えて、使用頻度の高い順にランキング形式でまとめたものです。
ブロック別使用頻度ランキングTOP10
作品の中で登場したブロックの使用回数は、全部で515回でした。
その中から使用頻度の高いブロックから順に並べて、第1位から第10位までを発表します。
第1位:「待つ」ブロック(77回)
堂々の第1位は、「待つ」ブロックでした。これは第2位に圧倒的に大差をつけて、77回も使っていました。
このブロックは、次のブロックが動くまでの間少しを時間を遅らせたいときなど本当によく使います。縁の下の力持ち的なブロックです。
第2位:「緑の旗でスタート」ブロック(45回)
第2位は、「緑の旗でスタート」ブロック、使用回数は45回でした。
スクリプトを開始させるブロックとしては王道ですね。使わないスクリプトはほとんどないと思います。
第3位:「繰り返す」ブロック(43回)
第3位は、「繰り返す」ブロックです。 使用回数は43回、これもよく使います。
同じパターンのブロックの組み合わせが出てきたら、このブロックの中に入れてしまいましょう。
このブロックを使いこなせるようにならないとこの先のプログラミングスキルは伸びませんので、あえてたくさん使うようにしてください。
第4位:「話す」ブロック(39回)
第4位は、「話す」ブロックでした。
作品をつくる上では、登場するキャラクターに何かしゃべらせるシーンは多いと思います。作品としての完成度が高くなるほど、使う場面が増えるブロックです。
第5位:「右へ動く」「メッセージを受け取ったらスタート」ブロック(36回)
第5位は、「右へ動く」ブロックと「メッセージを受け取ったらスタート」ブロックです。2つのブロックとも同じ順位となりました。
「右へ動く」ブロックは、最初キャラクターがステージの左側に配置されているので、動かすときは右方向に動かすことが多いので使用頻度も高くなる傾向にあります。
「メッセージを受け取ったらスタート」は、ほかのキャラクターと連動・連携した動きをつくるときは必ず必要となるので、慣れてくればくるほどこちらも使用頻度は高くなるのは納得の結果です。
第6位:「メッセージを送る」ブロック(27回)
第6位は、「メッセージを送る」ブロックでした。 こちらもほかのキャラクターと連動・連携した動きをつくるときは必須のブロックです。
ただし、メッセージを送るのを1人にしてメッセージを受け取るのは複数人というパターンもわりと多いので、「メッセージを受け取ったらスタート」ブロックよりも使用頻度は少なめです。
第7位:「上へ動く」ブロック(26回)
第7位は、「上へ動く」ブロックでした。 こちらも使用頻度は高いものの「右へ動く」ブロックほどではない、という感じです。
第8位:「消す」ブロック(24回)
第8位は、「消す」ブロックでした。この結果は予想外に多かった印象です。
今回の作品の特長として、スクリプトを開始したタイミングではステージから消しておいて、あとから登場させるシーンやスクリプトの最後の方でキャラクターを消して、次のステージへ移動するシーンが多かったと思います。
第9位:「見せる」ブロック(22回)
第9位は、「見せる」ブロックでした。
第8位の「消す」ブロックとほぼ対応させて使っています。キャラクターを消したままではステージ上に現れないので、このブロックでキャラクターを登場させています。
第10位:「左へ動く」ブロック(19回)
第10位は、「左へ動く」ブロックでした。
ステージ上を広く使ってキャラクターを動かすためには、 第5位の「右へ動く」ブロックだけではなく、この「左へ動く」ブロックもそれなりの頻度で使っています。
番外編:使用頻度の少ないブロックたち
つぎに、作品の中で使用したブロックの総数515回のうち、使用頻度が少ないワースト3を発表します。
第20位:「初めの場所へ戻る」ブロック(3回)
使用頻度下から3番目の第20位は、「初めの場所に戻る」ブロックでした。 登場回数は3回。
このブロックは、登場するキャラクターをスタートボタンが押された直後の場所や大きさに戻してくれますが、あまり使う場面がありませんでした。
スクリプトを動かしている最中に、スタート位置に戻って何度も繰り返すような動作をさせるときには便利に使えそうです。
第21位:「録音した音を鳴らす」「止める」ブロック(2回)
使用頻度下から2番目の第21位は、「録音した音を鳴らす」「止める」ブロックでした。 登場回数は2回。
私がつくった作品では、音声を重視していなかったので「録音した音を鳴らす」ブロックの使用回数はかなり少なくなりました。逆に、音を鳴らすことがメインの作品では使用する機会はずっと多くなります。
「止める」ブロックは、「ずっと繰り返す」ブロックをあるタイミングで止めたい場合などに有効に使えるブロックです。あまりなじみのないブロックだと思いますが、使い方をこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
第22位:「大きさを元へ戻す」「音を鳴らす」ブロック(0回)
使用頻度最下位の第22位は、「大きさを元へ戻す」「音を鳴らす」ブロックでした。 登場回数は0回。なんと!まったく使っていませんでした。
「大きさを元へ戻す」ブロックは、「大きくする」と「小さくする」ブロックで代わりのことができるのであえて使う必要もありませんでした。
「音を鳴らす」ブロックは、「ポッ」という音しか鳴らないので作品の中で必要な場面がなかったというのが理由です。
まとめ
今回は、これまでScratchジュニアで作ってきた作品「てぃっくたっくストーリー全16話」の中で使われているブロックを、使用頻度の高い順にランキング形式でまとめてみました。
- 第1位:「待つ」ブロック(使用回数:77回)
- 第2位:「緑の旗でスタート」ブロック(使用回数:45回)
- 第3位:「繰り返す」ブロック(使用回数:43回)
あまりこんな風にプログラムを眺めたことはありませんが、「待つ」ブロックは2位以下のブロックに大差をつけて圧倒的な使用回数であることがわかりました。
実はこのような傾向は、どのようなプログラミング言語を使ったとしても同じことが言えます。どのような言語を使ったとしても、便利なものはよく使いますし、慣れたものもよく使うことになります。
プログラムを作るとき、ふつうは『ブロックを全部使おう』とか『使うブロックの数を決めよう』とかは一切考えません。「何をつくりたいか」が一番重要なので、まずはやりたいことを実現させることに注力するようにしましょう。